4限、科学哲学

本の第一章。デカルトの「方法序説」について。我思う故に我あり、は哲学者には面白いのかもしれないが、ここではそこはどうでもいい。方法序説には、(デカルトが考えた)「専門科学の研究者的思考」を行うための4つの規則が書いてあり、序説のあとには、この規則にしたがって、屈折光学、気象学、幾何学、の論文が続いている。この4つの規則は、当たり前のように見えて、実際に適応するときには当たり前ではない。例えば、ジェボンズの論理学上の発見は、すでに200年前のデカルトに書いてあることを適応したものなのだ。

先生は、哲学者が書いた帰納法の論文はイミがないとおっしゃった。俺も概念的理解だけで、ものがわかった気分にならないように気をつけないといけないなあ。

途中、運動方程式を説明するときに、v=dx/dtから説明していたのは新鮮だった。文学部の講義だということを忘れていたが、彼らが運動方程式を知らないのはいいとして、ものを定量的に表すということ自体知らないはずだ。(例えば、(x(t),y(t),z(t))で運動を表したり、(T,n,V)で平衡な気体の力学的性質を表したり。)そういうということを全く知らずに、科学哲学の議論についていけるのだろうか??文学部出身者の中で、たまたま科学に興味を持った人が科学哲学をやるのだとしたら、この分野は人材的に相当苦しいのではないだろうか。