3限、ファインマン経路積分論文

6節、経路積分からシュレディンガー方程式を導く話。5節で経路積分の方法で導入した波動関数は、作用の足し上げの形で書かれる。微小時間後の波動関数を差分の形で表すと、波動関数の時間発展が得られるはずである。
ここで、作用はラグランジアンの時間積分なので、位置と速度の関数である。ラグランジアンL= mv^2 / 2 + V(x)において、速度部分は2乗なので、ガウス積分が実行できる。位置については積分できないので残る。
結果、i \hbar d \psi /dt = -\hbar ^2/2m \times d^2 \psi /dt^2 +V(x) \psiという、速度は積分されているが、位置では積分されていない(xの関数になっている)方程式が現れる。

ただし、この議論はデカルト座標だからうまく言ったわけで、経路積分は一般化座標ではダメになる。水素原子が最近まで経路積分で解けなかったのは、この辺に理由があるらしい。